歯周病は大切な歯を奪うだけでなく、身体中のあらゆる全身疾患とも深く関わっていることがわかってきました。最近ではアルツハイマー型認知症などとの関連も指摘されてきていますが、他にも、心臓病や脳卒中、肺炎、糖尿病、早産などにも関与していることがわかってきています。歯周病の患者様は、歯周病でない方に比べて致命的な心臓発作を起こす危険が約2.8倍、早産の確率が7.5倍高いということも報告されています。歯周病治療は、全身の健康を守るためにも大切なものなのです。
糖尿病歯周病と糖尿病は深い関係にあり、互いの発症や症状の進行を誘発し合うといわれています。歯周病治療によって糖尿病が改善するというケースもあります。
誤嚥(ごえん)性肺炎誤嚥(誤って飲み込むこと)によって肺に歯周病菌が入り込むと、肺炎を引き起こすことがあります。とくに抵抗力が低い高齢者は、注意が必要です。
心疾患(心筋梗塞・動脈硬化)歯周病菌が血管に入り込むと血栓ができやすくなり、動脈硬化や心筋梗塞を招くことがあります。
脳梗塞同じく血栓ができると、脳梗塞が招かれることもあります。
早産・低体重児出産歯周病菌が子宮に影響し、早産や低体重児出産の確率を高めるといわれています。
メタボリック・シンドローム歯周病菌が輩出する毒素は、メタボリック・シンドロームの判定基準に用いられる、血糖値を上昇させるといわれています。