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私だったらこんな歯医者に行きたい!Vol.4金属アレルギー編

目に見えないところにこだわれ!

「口の中に入れている金属が、金属アレルギーを起こす」
といったことを皆さんは聞いたことがありますか?
最近まではほとんど言われていなかったことですし、大学でもそのような講義はなく、むしろ口の中に使う金属は安全だと教えていたように記憶しています。
しかし・・・そう言われているのは、先進国では日本くらいのもので、ヨーロッパの医療先進国では、早くから歯科用金属の危険性については指摘されていたのです。

保険の銀歯(金銀パラジウム合金)における危険性

現在、歯科で保険適用されている歯科用金属の代表は金銀パラジウム合金。(以下、金パラ)金パラの機械的性質=硬さは優れており金合金に匹敵しますが、歯科用合金は金、白金、パラジウムの貴金属が75%以上含まれていないと化学的に安定せず口の中で溶けだす危険性があります。
しかし、金パラの組成は金12%、パラジウム20%とJIS規格で定められており、他は銀が約50%、銅が約10%ですから、金+パラジウムの貴金属の成分はわずか32%であり、厳密にいえば銀合金です。 銀は、光に当たるだけでも錆びてくる位、不安定な金属で、シルバーの指輪やピアスなんか、放置しておくと黒く変色しますね。純銀自体はさほど問題になりませんが、一緒に溶け出す他の金属が問題です。
金属は溶け出すとイオン化しますが、重金属イオンの健康への害はとても重篤になることがあります。ニッケルやクロムの毒性は強いと言われていますが、パラジウムにもリスクがあります。このことから、金パラによるアレルギーの疑いが濃くなっています。アトピーの他にも、掌蹠膿疱症といって、手のひらや足の裏がただれて主婦が家事もできなくなる病気を起こすと言われています。
つまり、金パラは化学的に安全とはいえないのです。

保険の銀歯(金銀パラジウム合金)における危険性

とくにパラジウムは金属アレルギーを起こしやすいので、ヨーロッパでは使われない傾向にあります。ドイツの保健省では、歯科業界に対して金銀パラジウム合金とアマルガムを使用しないように勧告しています。同様に、イギリスでは1998年4月、厚生省が妊婦にアマルガムの詰め物をしないように警告を発しました。スウェーデンでも、すでに1987年の段階で政府が同様の発表をしています。(パラジウムフリー=パラジウムが入っていないので安全です!! といった広告もあるくらいです)
しかしながら、日本の厚生省は、他の先進医療などと同じく、対応に遅れているのが現状のようです。金銀パラジウム合金は、金合金の安価な代用品として、日本だけで使用される非常に特殊な歯科用(!?)合金なのです。
薬害肝炎やHIV、アスベストや鳥インフルエンザにしても、なぜ日本の対応は、いつもいつも遅いのでしょうか?一医療人としても憤りを感じます。

保険の銀歯(金銀パラジウム合金)における危険性

国が守ってくれないのであれば、自分自身で守るしかありません。
後々になって「あれは身体に害を及ぼすものでした」
と発表されても、どうしようもないですから。
まずは、基本としては、できるだけ歯が悪くならないように良い状態を保つことです。定期検診はぜひお受けいただければと思います。
次に、予算が合うのであれば、今装着している保険の金パラもしくはアマルガムは外してノンメタル化するか、これから装着しなければいけないのであれば、できるだけ金属を使用していないかぶせ物や金などの貴金属をかぶせ物を選ぶことをお奨めいたします。
もし、私(院長)が選ぶのであれば、前歯から4本目くらいまでは見える位置にありますので、ハイブリッドかセラミックを選ぶと思います。奥歯になるにつれ、今度は噛む力に耐えうるもので、かつ、向かい合う歯を痛めない程度の硬さのものとして、ゴールドを選ぶと思います。
うすい歯科医院に来られる皆さまには、できるだけ無理なく受けてもらえるように、保険外治療の費用は他よりも安く設定していますが、それでも保険治療よりは高いです。しかし、長期的に身体への影響を考えるのであれば、保険外治療は良い選択だと思います。
保険治療=安全で良い治療 ではなくなっているのは事実です。